ぶっつけ本番はダメ!~オンラインミーティングでしくじらない5つのポイント~(第4回)

デジタル化

 前回に引き続き、主に就職活動でオンライン面接に臨む学生を想定したうえで、同時にビジネスパーソンのオンライン面接やオンラインミーティングで使えそうな知恵に関する記事をご紹介いたします。

 就職活動もいよいよ佳境を迎えてきたころと思います。たくさん内定をもらってホクホク顔の方も、内定がまだ得られず焦っている方もいるかと思います。就職活動なんて遠い昔の話だという方もいるかもしれません。境遇はいろいろかもしれませんが、これからはオンラインミーティングはビジネスに欠かせないツールとなるかと思いますので、ぜひとも最終回まで読み進めていただけたら幸いです。

4.周囲の環境を整える

音が聞こえる範囲を考えよう

 オンラインミーティングとは、ちょっと大げさな言い回しかもしれないですが、異なる現実空間同士をつなげて行うミーティングです。よって、自身がいる現実空間が、ミーティングにふさわしい環境になるように、十分配慮すること必要です

 具体的には、騒がしい場所でミーティングに参加すると、騒音がそのまま伝わってしまい、ミーティング進行の妨げとなってしまいます。たとえ、そんなに騒がしくない場所であっても、近くにいる人の、ちょっとした会話が聞こえてしまったり、直接耳では感じにくい音であっても、マイクが拾ってしまい、迷惑な音になることもあります

注意するのは騒音だけではない!?

 また、周辺の音という観点では、相手に聞かれたくない音が聞こえてしまうリスクもあります。例えば会社の中で機密の情報をやり取りしていたり、近くで家族や友人がプライベートな話をしているときに、その内容が漏れてしまう…なんていうことが考えられます。ありがちなのは、居室などの共有スペースでオンラインミーティングに参加しているときに、周辺で雑談している他人の高笑いがマイクを伝ってメンバーに聞こえてしまうことなどです。シリアスな場面で高笑いが聞こえると、たとえ迷惑となるほどの騒音でなくても、会議の緊張感が薄れてしまいます。共有のスペースであれば、他人に「高笑いするな!」とは言えませんので、結局は自衛しなければなりません。

 自宅の書斎や自分の部屋、必要な時間分が完全に予約された会議室など、一定の時間中、完全に占有できるスペースで臨むのがベストです。気を付けなければならないことは、たとえ会議室であっても、騒音のリスクがあることです。例えば、簡易パーティションや薄い壁で区切られたような部屋を予約してしまうと、隣室での話し声が大きいと、オンラインで相手方に通じてしまうこともあります。会議室の物理的な構造や配置関係にも少し気を配る必要があるでしょう。

オンラインだからこそ、会議室を予約しよう

 私の失敗(寸前)談のエピソードがありますので、ちょっと共有しましょう。ある時、オンラインミーティングのために、会議室を予約しようとしたのですが、使い慣れている会議室は全て予約済みで、やむを得ずいつも使っていない、慣れない配置の会議室を予約しました。

 しかし、いざミーティングの準備を始めると、開始直前に、会議室の手前から突然ガチャガチャというひどい騒音が鳴り始めました。何かと思ってみると、すぐ近くの自動販売機の飲料を、業者さんが補充し始めていたのです。幸い、ミーティングの開始前に作業が終わって平穏を取り戻したのですが、結構重要なミーティングであったので、少し冷や汗をかきました。

 まったく同じ部屋でフェイス・トゥ・フェイスのミーティングを行うのであれば「こうなっては仕方がないですね…」などと、相手からも理解してもらえるかもしれませんが、オンラインミーティングにおいては、相手はこちらの状況がよくわからずに騒音を聞かされる羽目になるので、こちらがいくら言い訳を言ったところで、「この人は静かな場所も選べない…準備が悪い人だな…」と多少なりとも思われてしまう可能性がありました。

 なかなかこうしたリスクまでは、予測することは難しいですが、オンラインミーティングだからといって、会議室予約を甘く見ない方が良いな…と思ったエピソードでした

極力明るい環境で・一方で逆光にも注意

 日ごろから、カメラで写真を撮る方は、明るさに関しては敏感かもしれません。そうでない方は、鈍感なところがあるかもしれないので、特に気を付けましょう。

 一般に、オンラインミーティング向けのカメラは、ある程度周辺の明るさ等に応じて自動調光で、最適な映像に補正してくれます。よって、通常用途では、心配しなければならない要素は多くありません。しかし、極端に明るい・暗いような環境では、自動調整が追いつかないことがあり、注意が必要です。

 照明や採光などにより、現実の周囲の明るさをコントロールしてあげた方が、カメラにとっては優しく、映像のトラブルとなりにくいでしょう。特に気を付けなければならないケースとしては、背景から強い光が当たっている、いわゆる逆光の状態です。これは、自動調整ではどうにもならないことが多いです。例えば、真後ろに蛍光灯や窓があるデスクでは要注意です。極力、正面方向から明かりがあたるような配置にするのがベストです

背後の様子が見えてしまう

 ウェブカメラは一般に広角レンズで、広範囲が写ることが多いため、自分自身だけでなく、部屋の周辺まで見えてしまうことがあります。さすがに、床下が散らかっているのが見える…ということは少ないですが、比較的上方のインテリア…例えば、壁にポスターが貼ってあったり、棚があったりすると、その様子が見えてしまいます。ミーティングの性質にもよりますが、フォーマルなミーティングなのに、カジュアルすぎるポスターが張ってあったりすると、気恥ずかしい思いをしますし、本棚の本が整理されていないと、「この人、プライベートは雑だな…」と思われてしまうかもしれません。

背景を隠す機能は便利ですが…

 Zoomなどのオンラインミーティングツールには、本人の姿のみを表示し、背景をぼかしたり、別な映像を挿入させることにより、部屋の周辺が見えなくすることを画像処理で行う機能があります。親しい友人同士や、仕事仲間、取引先等であれば、このような機能を有効活用すべきと思いますが、初対面の相手や、採用面接のような状況では、使わない方が良いというのが、筆者の考えです

 おそらく、背景の部分でなにかツッコミを受けることはないとは思うのですが、面接官は、「面接者のありのままの姿をより深く知りたい」と思っているはずなので、この機能を使うことで、「なにかを隠している」という印象が強調されてしまうと、かえって損であると考えるからです。このような場面では、特に後ろめたいものが写っているのでなければ、全てを見せた方が第一印象は良くなるでしょう。

PCの中の環境も意外と要注意

 ミーティングを行っていると、画面共有を行うことが多々あります。単にパワーポイントなどのプレゼンテーション資料を、全画面で共有している間は良いですが、他のアプリケーションに切り替える間や、全画面表示でない時に、自分が普段使っているPCの画面の状態が他者に丸見えとなってしまうことがあります。カジュアルすぎる壁紙を設定していたり、デスクトップ上にアイコンが散乱していたり、フォルダが整頓されておらず、散漫としていたりすると、「この人は、意外と整頓できなそうな人だな…」と思われたり、ブラウザのブックマークが業務と関係ない趣味色全開な内容だったりして、フォーマルなミーティングで見られて、失笑を買ったりする可能性もないとは言えません

 同様な問題は、実は、フェイス・トゥ・フェイスのミーティングでもありました。自身のPCをプロジェクタに接続してスクリーン表示した状態でプレゼンテーションを行う場合です。しかし、この場合は、スクリーンと聴衆の間にそれなりの距離があったため、パワーポイントのように大きな文字で書かれた部分以外は、細かすぎてあまりよく見えませんでした。しかし、オンラインミーティングの画面共有では、いわば、メンバー全員が、自分のPCの画面を間近でのぞき込んでいる状態なので、画面の隅々までくっきりと見えてしまいます。普段散らかっている部屋を、急な来客に合わせて片付けることが大変であるのでように、PCの画面をその場で「人に見せられるように」整頓するのは大変であるものです。普段から、「人に見せられる」画面にしておくことを意識してPCを使っていく必要があります

 そうはいっても、会社用のPCはともかく、プライベートのPCは、趣味にプライベートにいろいろな用途で使うこともあり、筆者としては、PC上の、都合の良い部分だけを隠し、見せたい部分だけを見せることができるような機能があったらよいのに…と思うのですが、今のところあまり良い方法は分かっておりません。(どなたかご存じでしたら、教えてください。)

 代替案としては、オンラインミーティングだけで使うダミーユーザーを作成し、オンラインミーティングはそのユーザーだけを使うということが思いつきますが、使いやすいように環境構築することをやり直さなければならないので、それはそれでちょっと面倒です。…悩ましいですね。

 今回は、オンラインミーティングに参加する現実空間の周辺環境について、注意点すべき点について述べてみました。次回は、本番のオンラインミーティングで気を付けるべきことについて述べたいと思います。

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