中小企業のデジタル化を進化させるPDCAマネジメント

デジタル化

先日、新型コロナイルスの感染者と濃厚接触した可能性を知らせるアプリ『COCOA(ココア)』での一部機種での不具合(感染者と接触しても通知されていなかった)が報道されていました。直接的な原因はOSの更新がされていなかったためとされていますが、中小企業診断士という視点から見ると、マネジメント上の課題も気になってきます。今回指摘されている問題点として、デジタル技術の活用には、従来のモノづくりの経験からの発想、『作ったら終わり』ではだめで、PDCAのサイクルを廻すことによる継続的な改善が必要であると言われています。
  現在、コロナ禍でデジタル化対応を急ピッチで進めている中小企業は多いですが、デジタル化のノウハウが豊富とは言えない企業が大半です。COCOAの例同様のリスクを抱えていないでしょうか?

1. 進む中小企業のデジタル化

中小企業庁の調査によれば、財務・会計、人事・労務、販売といった業務へのITツールの利用率は6割以上、ホームページにおいては、10人以下の企業でも半数はホームページを開設している等、IT導入の広がりが見て取れます。

出典 : 中小企業庁発行「中小企業のデジタル化に向けて」 (2020年7月)

2. PDCAのサイクルは上手く廻っているか?

一方で、同報告書(中小企業のデジタル化に向けて)では、導入したツールを全て継続利用している小規模事業者は61%にとどまっております。
 継続していない主な要因としてPDCAのCとAにあたる部分が挙げられています。

  • ① 試してみたところ大きな成果を得られない:48.0%
  • ② 機能の一部しか知らず使いこなせない:39.5%
  • ③ 操作が複雑で使いこなせない:30.2%

また、2019年度中小企業白書(216ページ、第二部第四章)によると、ITの導入・利用を進めようとする際の課題として、2番目に『導入の効果が分からない、評価できない』と、Cに該当する項目が挙げられており、やはり、Check、Actionの部分が中小企業のIT推進の課題となっていることが読み取れます。

出典: 中小企業白書(2019年)

また、気になるデータとして、HPの更新頻度があります。
更新頻度の低いHPについては、①イメージダウンになる、②検索の優先順位が上がらない、③古い情報が残っていることによるトラブル発生のリスク、等の問題点が指摘されていますが、2016年中小企業白書によりますと、小規模事業者の6割近くが、定期的な更新が出来ていないという状況にあります。
HP開設、といったPlan、Doまでは出来ているが、Check、Actionまでは手が廻っていないという状況が推測されます。

出典:  中小企業白書(2016年)中小企業庁委託 「小規模事業者の事業活動の実態把握調査」(2016年1月)

3. 中小企業のIT化のPDCAを廻すために中小企業診断士の活用を!

中小企業が、Plan、Do、にとどまる事無く、Check、Actionまでのプロセスを廻すにはどうすれば良いのでしょうか?
ITに関する日頃の相談相手について、2019年中小企業白書に以下のデータがありますが、コンサルタント系は、7%しかありません。

出典:中小企業白書(2019年)


ここまで見てきましたように、ITを定着させ、効果を出していくためにはPDCAのサイクルに沿った継続的な取り組みが必要です。
私たち中小企業診断士の主な役割として、中小企業庁より以下があげられています。①企業の成長戦略の策定について専門的知識をもってアドバイスすること、②策定した成長戦略を実行するに当たって具体的な経営計画を立て、その実績やその後の経営環境の変化を踏まえた支援をすること。私は、まさにPDCAのサイクルを廻すことによる支援が中小企業診断士に期待されている役割であると感じています。
中小企業診断士の支援の特徴の一つとして、「伴走型の経営支援」があります。企業に入り込み、一定の時間をかけて経営者と共に本質的課題を抽出し、課題解決に取り組めるのが診断士の強みでもあります。PDCAのノウハウを豊富に持つ支援者として、湘南診断士ネットの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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